様々なところから頻繁に火花が散る工場内を監視。
過去にボヤの経緯がある14か所にカメラを設置。
Fire and Smoke Detection System
映像火災監視システム FSDS
FSDSとは
「映像火災監視システム FSDS」は一般的に広く利用されている汎用の監視カメラを利用した火災監視システムです。
すでに監視カメラが設置されている場合、その監視カメラの映像を分配して利用することも可能です。
システム設置イメージ
FSDSの特長
弊社が独自で開発した映像火災監視システム(通称:FSDS)は監視カメラに映る火災の炎と煙を画像解析により検知します。
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初期火災検知
- 拡散する煙を捉える
- 小さい炎を捉える
- 瞬時に状況を確認できる
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監視自動化
- 無人で24時間365日継続監視
- 柔軟な警報通知ができる
- 監視対象物の変化にも対応
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複数エリア・条件監視
- 屋内・屋外とも場所を選ばず監視
- 複数の監視箇所を一元管理できる
強み・他製品との違い
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一般的な火災警報装置との違い
- 一般には熱、煙、炎、それぞれに対応した別々の検知器があり、用途や目的に応じて複合的に組み合わせる必要があります。 これらの検知器は屋外や大空間には適さず適用範囲が限られます。
※煙検知器は建屋天井に設置されますが、大空間では煙は希釈され検知しにくい。
映像から煙や炎を判断するFSDSは画面内に異常を確認すれば短時間で発報できることから、初動スピードが他の火災報知器よりも優れていると言えます。 -
燃焼サイクルを利用した新しい炎検知方法
- 炎は【可燃物】【酸素供給体】【点火源】の3つのサイクルで発生します。
FSDSは不安定に繰り返すサイクルの揺らぎを検出します。
酸素が安定的に供給されるライター、ガスバーナーなどは燃焼を見分けて反応しません。 そのため、常時火器を取り扱う場所でも火災のみを検出することが出来ます。 -
AIが、炎以外の要素を見分け、誤検知を防ぐ
- 2021年から新規搭載した人工知能が、火花など、本来、誤検知を起こしやすい事象を見分け排除します。
検知のイメージ
炎検知概要
監視対象に向けたビデオカメラで、発火時の炎のゆらぎを捉え、初期火災と認識しています。
炎の特徴が継続して発生しているかを解析し、継続性が認められた場合に最短約8秒で警報発報に至ります。
炎を検知し、その初動(最初の検知)から火災と確定するまで一定時間継続的に解析した結果、炎の特徴が継続しているかを総合的に判断します。
蓄積時間は標準で10 秒、 15 秒、 20 秒、 30 秒の設定変更が可能です。
煙検知概要
煙の上昇や拡散などを捉えて煙と認識しています。
煙の特徴が継続して発生しているかを解析し、継続性が認められた場合に警報を発報します。
連続して煙の特徴を検知した場合、初動(最初の煙検知)から最短約8秒で警報発報に至ります。
一方で煙の特徴が断続的な場合、その断続性の度合いにより警報発報までの時間は順延されます。
単一カメラによる火災事象と空間の関係
カメラと監視エリアの距離は、使用するカメラのレンズ性能に依存します。
10画素×10画素が、検知可能な最小のサイズです。上記の図Ⓐの炎は検知可能。
Ⓑの炎の位置のように、検知可能な範囲をこえる広い空間では、複数台のカメラを設置して一括で監視することが出来ます。
副次的な利用方法
AIによる炎以外の事象の解析排除
工場等、人や車の動き(外乱事象)の多い場所での正確な火災検知のために、AIが人の影や車を見分け、本来の煙検知・炎検知の感度を向上させています。
不正侵入者等の動体検知
人が存在しないはずの時間帯を定義することで不正侵入者等の検知に応用できます。
また、人が存在しない状況で動くはずのない(動いてはならない)物に動きが認められるなど、異常事態の検知に活用することが可能です。
現場への導入イメージ図
最小単位のシステム導入イメージ図
以下の図は、FSDSの最小単位でのシステム導入イメージです。 1システムにつきカメラ4台まで接続可能です。さらに広いエリアを監視する場合には、複数システムを一元的に管理します。
導入事例
FSDSは監視エリアの条件ごとにカメラ台数や本体ラックの設置、パラメーターの調整等を行います。
業種固有の発火原因の特定や監視環境の課題解決などの事例として以下に、導入事例の一部を掲載いたします。(画像はイメージ)
自動車工場内の火災を発生させる危険性のある充電設備を昼夜問わず24時間連続して監視し、煙及び炎の火災警戒を行うシステムです。
広大な敷地を火災警戒する場合、監視カメラの視野範囲を計画する必要があります。